入試科目にコールユーブンゲンを指定している音楽大学も多いので、入試対策を始めてコールユーブンゲンを知るという人も多くいると思います。
この記事では、コールユーブンゲンの概要、学習の目的、音大受験をするにあたっての勉強方法などを徹底的に解説します。
このような人におすすめ
- 音楽の道に進むことを見据えてソルフェージュについて知りたい人
- 音楽大学への進学を考えているがソルフェージュの勉強の仕方がわからない人
コールユーブンゲンとは?
コールユーブンゲンはドイツ人の音楽家フランツ・ヴュルナーが1876年に書いた「合唱教本」です。原書のコールユーブンゲンは全3巻ありますが、日本では主に第1巻が編集され、音楽之友社、全音音楽出版、大阪開成館などから出版されています。
コールユーブンゲンの内容は全42章で構成されており、音楽を形作る下記の要素の基礎練習として、様々なバリエーションの練習曲が提示されています。
- 旋律
- リズム
- 音楽記号
- 音程
- 拍子
入試にコールユーブンゲンが必要な音楽大学
入試にコールユーブンゲンが必要な音楽大学は下記の通りです。
・東京藝術大学音楽学部声楽科
・東京音楽大学声楽専攻
・国立音楽大学音楽学部声楽専攻
・千葉大学教育学部音楽科教育分野
・同志社女子大学音楽学科演奏専攻
・洗足学園音楽大学声楽科
・尚美学園大学クラシックコース
音楽大学を受験する人は一般的に大阪開成館発行の「コールユーブンゲン(全訳)」を使います。
こちらの版は、ヴュルナーの原書にある序言や、各章の解説、注意事項などがすべて翻訳されていて、音大入試の試験範囲に指定されることの多い「No. 1からNo. 87まで」の練習曲が収録されています。
また、コールユーブンゲンは暗譜さえしてしまえばある程度点数が取れる科目なので、何度も歌いこんで暗譜することが重要となります。
コールユーブンゲンの目的は?
コールユーブンゲンを練習する主な目的は、「正確な音程とリズムを取れるようにすること」です。楽譜を読み解いて演奏するための基礎訓練となります。
音楽大学や音楽教室ではソルフェージュの教材として、コールユーブンゲンが用いられています。
コールユーブンゲンの練習方法は?
フレーズ感をつけたいのか、音感をつけたいのかなど、鍛えたいポイントに応じて様々な使い方ができます。音楽大学を受験する場合には、独学では気づけない点もあるので、ソルフェージュを教えている音楽教室に通って、レッスンしてもらいながら練習するのが良いと思います。
一般的には下記の流れで練習します。
①まずは譜読み(暗譜)する
②最初の音だけピアノで音を取る
③音階で歌う
④最後まで歌いきったら最後の音を鳴らして音程を確かめる
このような流れで、リズムや音程、拍子などを体が覚えるまで繰り返し練習していきます。
まとめ
コールユーブンゲンを練習するだけで音楽的な能力が上がります。音楽大学を受験する人だけでなく、趣味で楽器を習っている人も、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。